基礎的な物理学及び基礎的な化学 ・ ステージ1

熱と温度 ― 比熱・熱容量・熱の伝わり方

この章でわかること

1比熱と熱容量

比熱は、物質1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量です。水の比熱は約4.2J/(g・℃)で、身の回りの物質の中では大きい部類です。温まりにくく冷めにくいので、水は消火(冷却)に適しています。

熱容量は、物体全体の温度を1℃上げるのに必要な熱量で、「比熱×質量」で求めます。比熱が「物質の性質」、熱容量が「その物体の性質」です。

2熱の伝わり方と火災の広がり

伝導固体の中を熱が伝わる。金属は速い
対流熱い空気や液体が流れ、熱を運ぶ。火災の煙が上に広がる主因
放射赤外線で離れた物へ伝わる。大きな火災で隣の建物が熱せられる主因

火災の延焼を考えるときは、対流と放射が主役です。

3熱膨張 ― タンクにすき間が要る理由

物質は温度が上がると膨張します。一般に膨張の大きさは 気体>液体>固体。液体危険物をタンクや容器に満杯まで入れると、温度上昇で膨張してあふれたり、容器を破損したりします。だから容器には空間容積を残します。

温度の換算:絶対温度(K)=セ氏温度(℃)+273。気体の法則の計算では絶対温度を使います。

例題

比熱についての説明として、正しいものはどれか。

  1. 物体全体の温度を1℃上げるのに必要な熱量である
  2. 物質1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量である
  3. 水の比熱は、油の比熱より小さい
  4. 比熱の大きい物質ほど、温まりやすい
  5. 比熱は物体の質量によって変わる

正解は2。1は熱容量の説明。水の比熱は大きく、比熱が大きいほど温まりにくいのが特徴です。

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出典:基礎物理・化学(熱)。2026年10月時点の内容です。法令は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。