基礎的な物理学及び基礎的な化学 ・ ステージ1

物質と状態変化 ― 三態・蒸発・沸騰・比重

この章でわかること

1物質の三態と状態変化

物質は温度や圧力によって、固体・液体・気体の姿をとります。固体→液体は融解、液体→気体は蒸発(気化)、気体→液体は凝縮、液体→固体は凝固。固体から直接気体になるのは昇華です(ドライアイスやナフタリン)。

状態変化では物質そのものは変わりません(物理変化)。燃焼のような化学変化と区別しましょう。

2蒸発と沸騰はどう違う?

蒸発は液体の表面から少しずつ気体になる現象で、どの温度でも起こります。沸騰は、液体の内部からも泡が出て激しく気化する現象で、液体の飽和蒸気圧が外の圧力と等しくなったときに起こります。気圧の低い高地では、水は100℃より低い温度で沸騰します。

第4類の危険は「蒸発した蒸気が燃える」ことです。液体が燃えるのではなく、蒸気と空気の混合気が燃えます。だから蒸発しやすい(蒸気圧が高い・沸点が低い)液体ほど危険なのです。

3比重 ― 水に浮くか沈むか

比重は、物質の密度を水(4℃)の密度で割った値です。第4類の多くは比重が1より小さく、水に浮きます。これが油火災で水が使いにくい理由のひとつです(水が油の下に沈み、油は水面に広がったまま燃え続けます)。

比重<1の例:ガソリン(約0.7)、灯油(約0.8)、軽油(約0.85)
比重>1の例外:二硫化炭素(約1.26)、重油の一部、グリセリン(約1.26)

例題

液体の沸騰が起こる条件として、正しいものはどれか。

  1. 液体の温度が引火点に達したとき
  2. 液体の飽和蒸気圧が外圧と等しくなったとき
  3. 液体の蒸気が燃焼範囲の下限に達したとき
  4. 液体の比重が1より小さくなったとき
  5. 液体が凝固点を下回ったとき

正解は2。沸騰は蒸気圧と外圧が等しくなったときに起こります。引火点や燃焼範囲は燃焼の話で、沸騰の条件ではありません。

ドリルで確かめる(物質と状態変化)

要点ノートで見直す

出典:基礎物理・化学(物質の状態)。2026年10月時点の内容です。法令は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。