基礎的な物理学及び基礎的な化学 ・ ステージ3

静電気 ― 見えない点火源

この章でわかること

1静電気は「こすれ」と「流れ」で生まれる

静電気は、物体どうしの摩擦や、液体が配管を流れる・噴き出すといった動作で発生します。電気を通しやすい物質なら、たまった電荷はすぐ逃げていきますが、第4類の多くは電気の不良導体で、電荷がその場に蓄積します。

十分にたまった電荷が一気に放電すると火花が出ます。ガソリンの蒸気は、この小さな火花のエネルギーでも引火します。「見えない点火源」が静電気の怖さです。

2対策は「ためない・逃がす・出さない」

接地(アース)タンク・配管・容器を導線で大地につなぎ、電荷を逃がす
流速を抑える液体の流れる速さを抑え、発生量を減らす
湿度を上げる空気が湿ると表面の電荷が逃げやすくなる
人体の帯電防止静電気防止の作業服・靴。除電してから作業する

タンクローリーの給油作業でアース線をつなぐのは、この静電気対策です。注入のあとは、液面の電荷が落ち着くまで静置時間を取ることもあります。

3起きやすい条件

乾燥した冬季、速い流動、飛散する注入(液を上から落とす)、絶縁性の容器やホースの使用――これらが重なると帯電量が増えます。逆に言えば、条件を外していくことが現場の静電気管理です。

例題

静電気対策として、誤っているものはどれか。

  1. タンクや配管を接地する
  2. 液体の流速を速くして、作業時間を短くする
  3. 湿度を高く保つ
  4. 帯電防止の作業服を着用する
  5. 注入後、しばらく静置する

正解は2。流速を上げると静電気の発生量が増えます。対策は「抑える」方向です。

ドリルで確かめる(静電気)

要点ノートで見直す

出典:基礎物理・化学(静電気)、消防庁の危険物資料。2026年10月時点の内容です。法令は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。